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鉛中毒とは何ですか?

鉛や鉛化合物を吸い込んだりなめたりして体内に蓄積したために起こる中毒で、重症化すると胃腸炎や手足の麻痺などを起こし、最悪の場合死亡するケースもあります。

鉛のかき落としは必ず湿式で行わなければならないのですか?

鉛中毒防止規則(以下「鉛則」という。)の第四十条ででは著しく困難な場合を除き、湿式によることと規定されています。

なお、鉛則第四十条の解釈例規には「著しく困難な場合」とは、サンドブラスト工法を用いる場合、とあります。
素地調整程度1種(1種ケレン)の品質が求められる場合はブラストが不可欠となります。
ブラストは、粉じん障害防止規則(以下「粉じん則」という。)において特定粉じん作業とされ、呼吸用保護具が「送気マスク又は空気呼吸器に限る」と限定されています。これは鉛作業用の呼吸用保護具よりも厳しい規定です。
従って素地調整程度1種の品質が求められる場合は、送気マスクを装備して施工することで、著しく困難な場合としてブラストによる乾式施工が認められているのです。

ブラストで施工する場合の鉛に対する安全対策はどんなものがありますか?

ヤマダインフラテクノスの具体的な対策例を参照下さい。

湿式は具体的にはどんな工法がありますか?

代表的なものは塗膜剥離剤ですが、他にも湿式ブラスト工法などもあります。

剥離剤で施工すれば鉛対策は不要という事ですか?

じつはここが一番大切な部分です。剥離剤を使用すれば鉛対策は不要と考えられがちですが大きな間違いです。厚生労働省から平成26年5月30日に「鉛等有害物を含有する塗料の剥離やかき落とし作業における労働者の健康障害防止について」という通達(以下「鉛通達」という。)が出ておりその内容に準じた対策が必要となります。

また、剥離剤を使用しても、塗膜によってはきれいに剥がれません。かつてサビ止めとして多く使用された鉛丹サビ止めペイントは剥しにくいですし、サビは落とせません。凹凸のある添接部も塗膜が残るため、重防食塗装に塗り替えるためには、後工程としてブラスト等による乾式剥離が不可欠となります。

どういった鉛対策が一番有効なんですか?

A2でお答えしたようにブラストは鉛対策よりも厳しい基準の呼吸保護具が義務付けられており、著しく困難な場合として乾式での鉛除去として認められています。
確実な安全対策、安全装備を行えば最初からブラスト工法で塗膜を剥す方法が経済的であり、重防食塗装の品質も向上すると私たちは考えています。

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